6月に入ってから気温35度を記録し、このまま真夏の暑さになるのかと思えば、次の日は急に冷え込んだりと気温の高低さが激しい日々が続きます。
それと、最近になってバイクを購入したのですが、クルマよりもバイクは移動が楽なため外出が増えました。
バイクは狭い道もスイスイと進めるので車より楽しんでます。
さて、6月頃になると社会保険労務士の支部会でも話題となるのが「算定基礎届」です。
役所から担当者を呼んで勉強会の講師をしてもらうこともあります。
算定基礎届とは
健康保険や厚生年金では、被保険者が負担する保険料や一定の保険給付の金額算定については、事業主からの報酬を基礎としています。
そして、健康保険や厚生年金では、原則として4月~6月に受けた報酬の総額を3で割って得た額を報酬月額としています。
現実に支給される報酬は、毎月変動しますが、変動した金額をそのまま使って保険料の算定基礎にすると事務が面倒になります。
そこで、実際の計算では「標準報酬月額」を用いているのですが、この標準報酬月額の届けが算定基礎届です。
標準報酬月額は、実際に毎月受け取る報酬月額とかけ離れることがないように、毎年標準報酬月額を見直しています。
定時決定といわれています。
標準報酬月額は、健康保険では第1級から第50級まで、厚生年金保険では第1級から31級まであります(平成2017年現在)。
この等級ごとに当てはめて社会保険料を計算しています。
算定基礎届の時期です
7月は算定基礎届の提出の時期です。
算定基礎届は、社会保険の被保険者の標準報酬月額を決定するための書類です。
この提出した標準報酬月額が原則1年(9月から翌年の8月)の間使われ、保険料計算と将来の厚生年金の基礎となります。
事業主は、毎年7月1日の段階で使用している被保険者の報酬月額に関する届け出を、7月10日までに被保険者報酬月額算定基礎届によって年金機構又は健康保険組合に提出しなければなりません。
報酬月額の算定の例
被保険者が毎年7月1日に使用される事業所において同日前3月間(事業所で継続して使用された期間に限り、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満の月がある月はその月は除く)に受けた報酬総額をその期間の月数で除して得た金額を報酬月額として標準報酬月額を決定します。
例えば、4月に30万円、5月に31万円、6月に30万円の報酬を得た人の場合は、(30万円+31万円+30万円)=30万3333円となります。
これを保険料額表でみると標準報酬月額は30万円になります。
算定基礎届は、原則4月、5月、6月に受けた報酬(この月に実際に受けた報酬)の総額を3で除して得た金額を報酬月額とします。
ただし、いずれの月も報酬支払基礎日数が17日未満のときはその月を除きます。
例えば、5月の報酬支払基礎日数が17日未満であった場合は、4月と6月の報酬総額を2で除して得た額が報酬月額となります。
また、4月と5月の報酬支払基礎日数がいずれも17日未満なら、6月の報酬額が報酬月額となります。
算定基礎で対象外になる人は?
毎年7月1日現に使用される一般の被保険者は、原則として全員が算定基礎の対象となります。
ただし、次のものについては、その年は除外されることになります。
1.6月1日から7月1日までの間に一般の被保険者資格を取得した者
2.7月から9月までのいずれかの月から標準報酬月額を随時改定等された、または随時改定等される予定の一般の被保険者
1の人は、資格取得の時に決定された標準報酬月額が翌年の8月までの標準報酬月額になります。
2の人は、随時改定等された標準報酬月額が翌年の8月までの標準報酬月額になります。
1のように被保険者の資格を取得したときに決定される標準報酬月額を資格取得時決定といいます。
標準報酬月額の決定は、本来は1年に1回が原則ですが、途中で昇給が行われて大幅に報酬月額が変動した場合は実態を表していないことになりますから、報酬月額に著しく高低を生じたときは、標準報酬月額を改定できることになっています。このことを随時改定といいます。
提出期間は、7月10日までなので、6月ごろになると日本年金機構から書類が送られてくると思います。
提出は電子申請やCDまたはDVD等の電子媒体でも可能です。