労働基準法 労務管理

違法な長時間労働を繰り返している企業に対する指導・公表

更新日:

深刻な人手不足から、働き方に関する法律が続々改正、成立しています。

一億総活躍国民会議の総理の発言を受けて、特に目立つのが労働時間関連の法律の成立です。

 

一億総活躍国民会議での安倍総理の発言

「第一に、長時間労働の是正であります。長時間労働は、仕事と子育てなどの家庭生活の両立を困難にし、少子化の原因や女性の活躍を阻む原因となっています。戦後の高度経済成長期以来浸透してきた『睡眠時間が少ないことを自慢し、超多忙なことが生産的だ』といった価値観でありますが、これは段々ですが、そうでもない、生産性もないという雰囲気が、この3年間で大分変わり始めているのではないかと思います。私はまだ若いサラリーマンの頃、こういう価値観があって、8時くらいに帰ろうとするともう帰るの、という雰囲気があったわけですが、企業側に聞いたところ、政府が全体の労働時間の抑制や働き方を変えていくことについて、旗振り役を期待しているかということについて期待している人が90%ということは、皆帰るのだったら帰りたいということに変わり始めている。やっとそういう雰囲気に変わり始めたので、ここは、正に我々が更に背中を押していくことが大切であろうと思います。
まず、法規制の執行を早急に強化をします。時間外労働を労使で合意する、いわゆる36協定において、健康確保に望ましくない長い労働時間を設定した事業者に対しては、指導強化を図ります。また、関係省庁が連携して、下請などの取引条件にも踏み込んで長時間労働を是正する仕組みを作ります。これらの執行強化について、厚生労働大臣におかれては、経済産業大臣、加藤大臣の協力の下、具体策を早急に取りまとめ、直ちに実行に移していただくよう、お願いをいたします。
労働基準法の改正につきまして、多様な議論がありました。これについては、現在提出中の労働基準法改正法案に加えて、36協定における時間外労働規制の在り方について再検討を行うこととします。
第二に、女性の就業促進及び子供の教育問題であります。
本日出た御意見を踏まえ、『ニッポン一億総活躍プラン』の策定に向け、具体的なロードマップを作成していただくよう、お願いをしたいと思います。また、子育て等で一度退職された正社員の方が復職する道が一層開かれるよう、産業界におかれては検討をお願いしたいと思います。」

第6回一億総活躍国民会議

出典 第6回一億総活躍国民会議

 

 

違法な長時間労働を繰り返す企業の指導と公表

今後は、「長時間労働に係る労働基準法違反の防止を徹底し、企業における自主的な改善を促すため、社会的に影響力の大きい企業が違法な長時間労働を複数の事業場で繰り返している場合、都道府県労働局長が経営トップに対して、全社的な早期是正について指導するとともに、その事実を公表する」ことになります。

 

大手企業は、労働基準法違反の長時間労働を繰り返すと、今後は名前が公表されるので、人材募集や、ブランドに対して、悪影響がでるかもしれません。

 

労働局長の指導、公表となる基準

都道府県労働局長によって指導、公表となる基準は、以下のいずれにも当てはまる場合です。

1、社会的に影響力の大きい企業

複数の都道府県に事業場を有している企業であって、中小企業に該当しないもの

 

2、「違法な長時間労働が相当数の労働者」に認められ、「一定期間内に複数の事業場で繰り返し行われている」

違法な長時間労働とは、「労働時間、休日、割増賃金に係る労働基準法違反」があり、「1か月あたりの時間外、休日労働が100時間を超えている」場合が該当。

1箇所の事業場において、10人以上の労働者または、当該事業場の4分の1以上の労働者に違法な長時間労働が認められること。

一定期間内に複数の事業場で繰り返し行われているとは、おおむね1年程度の期間に3箇所以上の事業場で、違法な長時間労働が認められる場合が該当。

 

「厚生労働省 長時間労働削減に向けた取り組み」

 

-労働基準法, 労務管理
-

Copyright© ライフプラン社労士事務所 , 2019 All Rights Reserved.