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120年ぶりの大幅な民法改正

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今年の6月に民法の改正が成立しました。

現在の民法の大部分は、約120年前のときにできたものとされています。

今回の民法改正は、約120年ぶりの抜本的な改正といわれていて、各地で専門家による民法の改正の講義が行われています。

私も今年に入って2回ほど民法改正に関する勉強会に参加しています。

120年ぶりの民法改正セミナーを受講

先々月に横浜まで行き、ある弁護士さんの民法大改正についてのセミナーを受けてきました。

社労士試験では民法がないので、社労士の先生の中には開業してから法律の勉強を始められるという方もおられるそうです。

確かに民法改正といっても、社労士とかかわる条文は少ないかもしれませんが、民法は生活していくうえで基本的な法律です。

 

社労士の中には民間の保険を扱う人も多いので、約款について明文化された点はかかわってくるはずです。

他には消滅時効の改正も業務と関りがありそうです。

 

消滅時効の改正により、時効が「10年、かつ、知った時から5年」になります。

今までは、職業ごとに消滅期間が異なるなど一般の人には分かりにくいものでした。

職業ごとに別々の消滅期間を設けることについては根拠が乏しく複雑だったことから、一般の人にも分かりやすくするため統一することにしたそうです。

 

民法改正の主なもの

今回の民法改正の主なものとしては、

・短期消滅時効の廃止

・法定利率の変動制への変更

・約款の明文化

・保証人の公正証書義務

・瑕疵担保責任の変更

といったところではないかと思います。

 

 

債権の消滅時効は、10年でしたが、弁護士費用は2年、飲食店のツケは1年といったように業種ごとに短期消滅時効の長さが違っていました。

業種ごとに消滅時効の長さが異なっているのは、一般の人には分かりにくいといえますし、業種ごとに差を設ける必要性があまりありません。

そのため分かりやすくすることにしたそうです。

 

法律では、法定利率が固定されていますが、経済環境が違えば金利は変動するのが当たり前です。

金利も変化に対応させるため、3年ごとに見直しを行う変動制を適用することになりました。

 

保険では不特定多数を相手にするため、事前に約款を作っておくことは合理的です。

今回の改正で約款について民法で定めることになりました。

 

保証人の公正証書義務を設けることにより、リスクについて明らかになります。

 

瑕疵担保責任なんて言われても一般の人は分かりませんし、分かりにくいので、瑕疵担保責任という文言はなくなります。

 

不動産業界は見直しを

今回の民法改正は、業種によっては大きな影響を与えるかもしれません。

特に不動産業界では今回の民法改正で大幅な業務の見直しが必要となることでしょう。

 

例としては、

・賃貸借期間が上限が長くなる

・瑕疵担保責任が廃止され、契約不適合責任が新たに規定された

・危険負担の債務者主義

・敷金と原状回復についての明文化

といったことが挙げられます。

 

賃貸借機関の上限は50年になります。

今まで一般の人に分かりにくかった瑕疵担保責任を廃止し、かわりに契約不適合責任が規定されます。

今までは危険負担は債権者主義が採られていたため、特約を設けるなどしていましたが、債務者主義に変更されるようです。

退去時の賃借人の原状回復について、通常損耗は含まれないことが明文化されました。なので、普通に使用した場合の損耗は敷金から控除することは出来ません。

 

全面的な施行はまだ先にあるようです

改正自体はされてますが、現在は実施されておらず、全面的な施行は2020年になると予想されています。

民法のように生活者とかかわりがある法律は、認知に時間がかかるのでそれなりに期間を設けるといったことを弁護士の人が言ってました。

 

なので、3年以内に民法を全面施行へ移るようです。

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