キャリア相談では
「今働いている仕事に専門性がない」
「仕事は好きだけど、今の仕事に向いているか分からない」というような相談をされることは多いです。
中には、「自分の性格を変えたい」なんて人生相談みたいな相談を受けることもあります。
希望の会社に入社したとしても、会社の方針は変わることもありますし、配属される部署によっては自分の希望通りとはいかないことは多々あります。
特に同期と比較したときに、自分のキャリアに悩まれる人が多いようです。
同期は専門分野を任されているのに、自分は専門性がなくても行える業務だったりすると、将来どんどん同期に差をつけられるんじゃないかと感じるようです。
専門分野はそれぞれ、今の専門分野も将来どうなるか分からない
入社して数年経てば、仕事にも慣れてきてステップアップしたいと思うのではないかと思います。
部署によっては専門性が高いスペシャリストもありますが、それほど深い知識を必要としないかわりに広い分野に対応しなければいけない業務もあります。
スペシャリストになることを希望する人は、スペシャリスト部門以外に配属されて悩まれるようです。
専門性といっても実はあいまいなことも多く、自分の置かれた業務を深く追求することで専門性を磨くこともできます。
スペシャリストは、I型人材と呼ばれ、日本では市場価値が高いとされてきました。
反対に広い分野に対応する人材はゼネラリストのような一型人材と呼ばれていました。
その後、それぞれのバックグラウンドを持って、他の専門分野も深堀していった末に、二つの専門性を持つタイプが注目されるようになりました。
こういったタイプは、T型人材やΠ型人材といったタイプに分けられます。
T型人材は、I型人材と一型人材の両側面を持っているタイプの人材をいいます。
Π型人材は、T型人材よりも多い専門性を持つタイプの人材をいいます。
最初はゼネラリストでも、いずれは専門性を深めていくことでT型人材になれます。
キャリアの作り方は人によって違います。
焦らずに与えられた仕事を一生懸命こなしていけば、いずれ機会は訪れるはずです。
また、今は専門性があっても、発明やAIによって業務が取って代わられるようになることも考えられます。
興味のある分野なら満足度が高い
適職検査などで有名なホランド理論では、芸術的、社会的、企業的、慣習的、現実的、研究的の6つのパーソナリティに分けて、その人がどういった職業に適しているかを知ることができます。
とはいえ興味のある分野だからといって、仕事をうまくこなせるとは限りません。
しかし、自分の興味がある分野に係る職業に就いている人は満足度が高いといわれます。
進路に悩んでいたり、就職したばかりだと、希望の職種に就けたのに不安に思う人は多いようです。
自分の希望とは違う仕事に就いている人は沢山います。
自分の希望する仕事に就けることは、多少はつらくても意欲的に働けます。自分の興味のある分野は積極的に勉強するというデータもあります。
興味があっても自分にあってるか分からないという人は、契約社員や派遣社員から入って徐々に正社員を目指すのもいいかもしれません。
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自己嫌悪の毎日で自分の性格を変えたい
相談を受けていると多くの人が「自分をもっと成長させたい」「こういった性格になりたい」と悩まれています。
もともとの性格を変えることは簡単ではありませんが、心がけ次第で周りに与える印象を変えることはできます。
しかし、短所は長所の裏返しということはよくあるので、自分が嫌と思っていることも他の人から見たら長所に見えることがあります。自己否定がよくないといわれるのは、こういった点にあります。
例えば、飽きっぽいというのは、見方を変えれば好奇心が旺盛と見ることができます。
自分を変えたいと思って悩みすぎた結果、ネガティブにとらえて精神を病んでしまうこともあります。
特に内向的な人は自分をネガティブにとらえやすい傾向があるようです。
しかし、内向的な人は、洞察力に優れていたり、仕事をテキパキとこなすことに優れている人も多いのではないでしょうか。
他人に親切な人は、他の人から好かれますし、頼られることが多く、ダメだと思っているのは実は自分だけ……なんてことはよくあります。
また、自己否定から入る人の中に意外と多いのが完璧主義の人です。
完璧主義の人は、完璧にできないと自分を責めてしまい、精神が不安定になることもあります。
ネガティブに思えることも、考え方によっては前向きにとらえることができます。
ポジティブにとらえる
おおざっぱ → おおらか
冷たい印象 → 冷静な印象
心配性 → 考え深い
消極的 → 慎重
わがまま → 自分に忠実
神経質 → 細かいことに気が付く
細かい → 几帳面
まとめ
日本人の6割以上が、働くことについて強い不安や悩みを抱えているといわれます。
日本人は、仕事や職場、自身のキャリアについて悩みながら日々を過ごしているわけです。
専門分野の作り方やスピードは一人一人違います。
焦らず興味を持てる分野からキャリアを広げてみることが大切です。