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雇用保険法

高年齢被保険者に係る高年齢求職者給付

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一般被保険者に対しては基本手当が支給されますが、高年齢被保険者は基本手当の対象ではありません。

ただし、高年齢被保険者が対象となる求職者給付に高年齢求職者給付金というものがあります。

 

65歳以上で退職した人には、被保険者期間に応じた基本手当の給付日数を受けられます。

被保険者期間が1年未満であれば30日分が、被保険者期間が1年以上なら50日分の基本手当相当額がまとめて支給されます。

高年齢被保険者とは

高年齢求職者給付金は、求職者給付金なので高年齢被保険者が失業している場合に対象となります。

 

高年齢被保険者は、65歳以上の被保険者(短期雇用特例被保険者と日雇労働被保険者を除く)をいいます。

一般被保険者が65歳になると高年齢被保険者に切り替わることになります。

 

ちなみに、短期雇用特例被保険者とは、季節的に雇用され、次のいずれにも当たらない者です。

1.4か月以内の期間を定めて雇用されている

2.1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満である

 

また、日雇労働被保険者とは、日々雇用される者、または30日以内の期間を定めて雇用される一定の者です。

 

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高年齢被保険者に対する求職者給付

高年齢求職者給付金は、高年齢被保険者が資格喪失の確認を受けて失業しており、算定対象期間に被保険者期間が6か月以上ある場合に支給される求職者給付です。

高年齢者の算定対象期間は、一般被保険者と異なり、「離職の日以前1年間」となります。

ただし、この場合に疾病、負傷等によって賃金の支払いを受けることができなかった一定の者は算定対象期間が加算されることがあります。

 

高年齢求職者給付金の受給ができる人と手続き

高年齢求職者給付金の支給を受ける場合は、離職の日の翌日から1年以内に管轄公共職業安定所に行き、求職の申込みをして失業認定を受ける必要があります。

この1年というのが高年齢求職者給付の受給期限になります。

 

高年齢求職者給付金を受けるには、被保険者期間が6か月以上必要ですが、賃金支払基礎日数が11日以上ある場合に1ヶ月として計算されます。

賃金支払基礎日数とは、1ヶ月ごとに区切られた期間に賃金の支払いの基礎となった日数をいいます。

月給制の人であればその月の暦日数となるので30日、31日といった具合になり、日給者は現実に労働した日数をいいます。

 

 

高年齢求職者給付金を受けることができる人

・離職の日以前1年間に被保険者期間が6か月以上あること

・失業していること

 

 

職業安定所に持参する書類

離職票ー1

離職票ー2

個人番号確認書類1つ(個人番号カード、個人番号通知カード、個人番号記載の住民票)

身元確認書類1つ(免許証、個人番号カード、官公署が発行した身分証明書)

本人名義の預貯金通帳、又は払渡希望金融機関指定届

印鑑

写真2枚(3×2.5cm)

 

高年齢求職者給付金の支給額

高年齢求職者給付金の支給は、原則基本手当日額相当に給付日数を乗じた額です。

算定基礎期間 1年未満 1年以上
給付日数 30日 50日

失業認定日から受給期限までの日数が上の表の日数未満の場合は、認定日から受給期限までの日数分の支給となります。

 

基本手当日額は、原則として離職する日の前6ヶ月間の賃金総額を180で割った額の50%~80%です。

賃金日額=離職直前6ヶ月間の賃金総額÷180

 

基本手当=賃金日額×(50%~80%)

 

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待期期間と給付制限もあります

基本手当と同じように高年齢求職者給付金にも待期期間と給付制限があります。

 

一般被保険者の場合は、「求職の申込みを受けた公共職業安定所において、離職後最初に出頭した日から起算して4週間に1階ずつ直前の28日の各日について失業の認定を行う」、いわゆる失業の認定を受ける必要があります。

しかし、高年齢求職者給付金は一時金なので、失業の認定日は1回のみとなります。

 

また、高年齢給者給付金は、失業の認定日に失業の状態にあればよく、認定日の翌日に就職したとしても受け取った一時金を返還する必要はありません。

 

まとめ

1.高年齢求職者給付金は、失業した高年齢被保険者が離職の日以前1年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が6か月以上ある場合に支給される。

2.高年齢求職者給付金の支給を受けるには、離職の日の翌日から起算して1年を経過する日までに求職の申込みをしたうえで、失業の認定が必要。

3.高年齢求職者給付金の額は、基本手当相当額に被保険者であった期間に応じた給付日数(30日・50日)を乗じて得た額。

4.高年齢求職者給付金にも7日間の待期と給付制限とがある。

 

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