今日から新年度の事業者様も多いのではないでしょうか。
労働社会保険に関する法令は、毎年のように何かしら改正されています。
無期転換ルールの適用が本格的に行われるのも今年からとなっています。
労働保険関連の改正
労働保険関連は、労働基準法、労災保険、雇用保険、といった労働に関連する法令です。
准救急職員が休憩時間の自由利用の原則の適用から除外されます
救急業務を担うことが可能な准救急職員は、救急職員と同様に休憩時間の自由利用の原則が適用されません。
労災保険料率の改定
労災保険では、それぞれの業種の災害発生状況を踏まえて3年に一度の労災保険料率改定が行われています。
平成30年の4月から新しい労災保険率が適用となります。
労災保険料率
特別加入制度の加入対象者に新たに「家事支援従事者」を追加
家事支援従事者とは、家政婦紹介所の紹介などによって個人課程に雇用され、家事や育児といった作業に従事する人をいいます。
この家事支援従事者が労災保険の特別加入制度の対象者に追加されます。
平成30年度の雇用保険率
雇用保険率は、毎年度見直されますが、平成30年度は平成29年度から据え置かれることとなりました。
雇用保険料率は、一般事業で0.9%、農林水産・清酒製造の事業で1.1%、建設事業で1.2%で据え置きです。
助成金が拡充されます
時間外労働に上限を設定したり、勤務間インターバル制度を導入したりするなどの中小企業に対して助成金が拡充されます。
有期労働者に対して正社員と同様の制度を設けた場合の助成金が新しくできます。
障害者の法定雇用率の引き上げと精神障害者の追加
企業に対しては、一定割合以上の障害者雇用義務がありますが、この障害者の法定雇用率が引き上げられます。
一般企業の法定雇用率は2.0%から2.2%に、国や地方公共団体は2.3%から2.5%に、教育委員会は2.2%から2.4%にそれぞれ引き上げられます。
法定雇用率の算定基礎に精神障害者が追加されます。
また、精神障害者の特例によって、短時間労働者に対しても一定の要件を満たせば、短時間労働者1人を1カウントとされます。
社会保険関連の改正
社会保険関連の法令には、国民年金や厚生年金、健康保険や介護保険が該当します。
国民年金の保険料額
平成30年度の国民年金の保険料額は、16,340円です。
年金額の改定は据え置きです
平成30年度の年金額の改定は、物価変動率が0.5%のプラスになりましたが、名目手取り賃金変動率が0.4%のマイナスだったので、新規最低年金(受給し始める年金)、既裁定年金(受給中の年金)ともにスライドなしです。
また、平成30年度はマクロ経済スライドの調整が行われず、未調整分のマイナス0.3%が繰り越されました。
診療報酬の改定
平成30年4月から診療報酬が改定され、診療報酬がプラス0.55%となりますが、薬価がマイナス1.65%、材料価格がマイナス0.09%の引き下げとなり、あわせるとマイナス1.19%です。
国民健康保険の保険者として都道府県が市町村と共同で運営することに
今までは、国民健康保険の運営主体は市町村でしたが、都道府県が財政運営の運営主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等を目指すことになりました。
介護保険の介護報酬改定
4月から介護報酬がプラス0.54%で改定されます。
合わせて地域包括ケアシステムの推進、介護ロボット導入による負担の軽減、介護サービスの適正化・持続可能性等が整備されます。
平成30年度介護報酬改定主な事項
子ども・子育て拠出金率が引き上げられる見込み
厚生年金の適用事業所が厚生年金保険料とともに納める子ども・子育て拠出金率が1000分の2.3から1000分の2.9に引き上げられることになりました。
平成30年度の保険料率などのまとめ
神奈川の協会けんぽ保険料率 | 9.93% |
国民年金保険料額 | 16,340円 |
厚生年金保険料率 | 18.3% |
神奈川の介護保険料率 | 1.57% |
ライフプラン社会保険労務士事務所へのお問い合わせ
当事務所にお問い合わせの際は、メールまたは電話にてお問い合わせください。
メールは、24時間受け付けておりますので、メールでのお問い合わせが便利です。
メールの場合は、担当のものから折り返しメール、または、電話にて連絡させていただきます。
メール info@kanagawa-sr.com
下記のお問い合わせのリンク先からが簡単です。