過重労働解消セミナーを受講しに関内へ行きました。
セミナーを受講する場合は、横浜駅周辺で行われることが多いのですが、内容が労働関係であったり、厚生労働省が関わったりすると関内や桜木町周辺が多くなります。
横浜の市役所や警察、税務署といったものの中心機関が関内にあるということも影響しているのだと思います。
昔は関内や桜木町が横浜の中心でしたが、今はみなとみらいができたこともあって、横浜の中心がどこなのかについては議論が分かれます。
ただ、役所が関内や桜木町周辺に今もあるので、社会保険労務士の事務所も関内周辺が最も多く集まっています。
セミナー会場に向かいながら、ビルの前に設置してある事務所の一覧を眺めたりしていると、社会保険労務士だけでなく、税理士や行政書士といった他の士業の事務所も多いことが判りました。
そんなことを考えながらセミナー会場へと向かいました。
過重労働解消セミナー
厚生労働省が主催している「過重労働解消セミナー」の会場に着くと、既に人がたくさんいて満室でした。
厚生労働省の名前があるとやっぱり多くの人が参加するようです。
今までは、ブラック企業でも人を集めることはできましたが、人口減少社会の現在では、働きやすい会社でないと人がこなくなる可能性があります。特に優秀な人の獲得は難しくなりそうです。
後継者不足による倒産は、右肩上がりで数を更新しており、後継者不足も深刻化しています。
お金がもったいないから社会保険に入るのはやめるといった考えは論外ですが、これからの企業は仕事だけではなく、残業を減らしてプライベートの充実に目を向けさせることも重要になりそうです。
セミナーでは、過重労働対策に取り組んだ実際の企業の例を取り上げていました。
過重労働とは、長時間労働などにより身体や精神に負荷を負わせる労働をいい、過重労働は過労死の原因となる脳血管疾患及び心臓疾患のリスクが増加します。
人口減少時代の日本に貴重な労働力を過重労働によって減らさないように、過重労働を解消するわけです。
毎年のようにうつ病による自殺者がいるように、うつ病を防ぐ効果も期待できます。
過重労働の解消に向けた取り組み例では、月に70時間もの残業をしていた企業が残業時間を半分にしたことで、利益が下がるどころか伸びていくといったことも紹介されてました。
他の企業例でも、残業を減らしたことで社員同士が仕事を共有するようになり、お互いを助け合うといった効果があったそうです。
残業をなくしたことで働く人がプライベートを充実させて、仕事の能率がよくなり、結果として働く人の満足度が何倍にもなったというのは、今までの日本の働き方と真逆ではないでしょうか。
残業解消のための取り組みを実施したばかりの時は利益が減少しましたが、過重労働解消に取り組んで以来、仕事を辞める人は少なくなったり、いなくなったそうです。
しかも、これらの話は大手といわれる企業だけではありません。
過重労働解消に取り組んだ成功例の多くが中小企業でした。
つまり、中小企業でもやり方次第で人が辞めにくくなり、優秀な人が獲得できるということを示しています。
日本の人口構造
現在の日本の人口構造を見ると、4人に1人以上は65歳以上といわれています。
65歳以上を現在の日本では高齢者と呼びますが、今後は日本の人口のうち、65歳以上の占める割合が増加していくといわれています。
慢性的に若年社員が不足にするのは避けられず、飲食店などでは常時人を募集しても人手不足は解消されないそうです。
それと、関内を歩いていて気付いたのですが、関内周辺のコンビニの店員さんに日本人がほとんどいません。
以前から伊勢佐木町周辺は外国の人が多かったのですが、今は周辺を歩いていると聞こえてくるのは外国語のみです。
コンビニでバイトする人は留学生が多く、留学なのか出稼ぎなのかよく分からない状態ですが、日本は移民の数もドイツ、アメリカ、イギリスに次いで4番目に多いそうです。
まるで日本の労働者不足を補うための制度のようです。
おわり
人手不足によって人材の売り手市場になったことで、ブラック企業に勤め続ける理由がなくなりました。
企業もこれからは人を採用しては切り捨てるといったことは出来なくなります。
人の流出に向けた取り組みとして、過重労働解消への取り組みを実施する価値はあります。