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最低賃金が過去最大の引き上げになる見込み

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このブログでもたびたび出ていますが、時給は、法律で最低賃金以上でなければならないと決められています。

2017年7月25日、中央最低賃金審議会の小委員会で、2017年度の引き上げ幅の目安が平均25円となることが決まったようです。

最低賃金が過去最大の引き上げに

労働基準法には、「賃金の最低基準に関しては最低賃金法の定めるところによる」と書かれています。

最低賃金法は、労働者の賃金の最低額を法律で保障することによって、労働条件の改善を図り、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資することを目的としています。

 

ややこしいことが書いてありますが、賃金は生活の基盤なので、立場の弱い労働者のために法律で最低限の額を決めようというのが最低賃金法の目的です。

 

この最低賃金は、10月頃に見直されるのですが、この最低賃金が過去最大の引き上げとなるとのことです。

 

最低賃金とは

最低賃金とは、企業が労働者に支払わないといけない最低限の時給をいいます。

最低賃金法には、最低賃金は、時間によって定めるものとされています。

 

たとえ出来高払いや請負制であっても、賃金を時間当たりの金額に換算して最低賃金の規定を適用することになっています。

 

もしも、労働者と使用者の間の労働契約で最低賃金に達していない賃金を決めた場合は、無効となります。

無効となった場合は最低賃金と同様の規定を定めたとみなされますので注意が必要です。

 

ただし、障害などによって著しく労働能力が低い人等についても一律に最低賃金の対象としてしまうと、反対に労働能力の低い人の雇用を失うことにつながることから、最低賃金の減額の特例が設けられています。

 

また、使用者には、最低賃金の概要を常時作業場の見やすい場所に掲示するなど、労働者に周知させなければいけません。

 

現在の最低賃金(2017年7月)

全国では、東京が一番高く、東京の最低賃金は932円です。

気になる神奈川は、東京の次に高く設定されていて、930円となっています。

 

その前年は、東京と神奈川は同額で、全国で一番高い最低賃金でした。

反対に最も低い賃金額は、宮崎と沖縄で、714円となっています。

 

最低賃金には、地域ごとに決定される地域別最低賃金と、一定の事業又は職業について任意に決定される特定最低賃金があります。

地域別最低賃金は、「地域における労働者の生計費及び賃金」や「通常の事業の賃金支払い能力」といったことを考慮しながら、厚生労働大臣または都道府県労働局長が一定の地域ごとに最低賃金審議会の調査審議を求めて、意見を聞きながら決定します。

 

地域別最低賃金の引き上げ

最低賃金が引き上げられると、4割いるといわれるパート労働者の賃金が引き上げられる可能性が高いため、待遇が向上するのではといわれています。

 

引き上げ額は、所得や物価といった経済状況をもとに、都道府県ごとにAランクからDランクに分けられています。

東京、神奈川、大阪等はAランクで、26円の引き上げです。

京都、広島、兵庫等がBランクで、25円の引き上げです。

北海道、福岡、宮城等がCランクになり、24円の引き上げとなります。

青森、沖縄、愛媛、宮崎等が最も低いDランクで、22円の引き上げです。

 

もしも、労働者が2以上の最低賃金の適用を受ける場合は、高いほうの最低賃金が適用されます。

また、派遣労働者については、派遣先の事業場の所在地を含む地域について決定された地域別最低賃金額を適用するとされています。

 

ここ数年で急激に最低賃金が上昇した背景には、深刻な人手不足が関係しているといわれます。

政府の目標では、毎年3%の上昇を掲げてますので、このままいけば1,000円を超える日も近そうです。

 

賃金には最低額があります

 

平成29年度の地域別最低賃金改定状況一覧

 
   都道府県名
最低賃金時間額【円】 発効年月
北海道 810 (786) 平成29年10月1日
青  森 738 (716) 平成29年10月6日
岩  手 738 (716) 平成29年10月1日
宮  城 772 (748) 平成29年10月1日
秋  田 738 (716) 平成29年10月1日
山  形 739 (717) 平成29年10月6日
福  島 748 (726) 平成29年10月1日
茨  城 796 (771) 平成29年10月1日
栃  木 800 (775) 平成29年10月1日
群  馬 783 (759) 平成29年10月7日
埼  玉 871 (845) 平成29年10月1日
千  葉 868 (842) 平成29年10月1日
東  京 958 (932) 平成29年10月1日
神奈川 956 (930) 平成29年10月1日
新  潟 778 (753) 平成29年10月1日
富  山 795 (770) 平成29年10月1日
石  川 781 (757) 平成29年10月1日
福  井 778 (754) 平成29年10月1日
山  梨 784 (759) 平成29年10月14日
長  野 795 (770) 平成29年10月1日
岐  阜 800 (776) 平成29年10月1日
静  岡 832 (807) 平成29年10月4日
愛  知 871 (845) 平成29年10月1日
三  重 820 (795) 平成29年10月1日
滋  賀 813 (788) 平成29年10月5日
京  都 856 (831) 平成29年10月1日
大  阪 909 (883) 平成29年9月30日
兵  庫 844 (819) 平成29年10月1日
奈  良 786 (762) 平成29年10月1日
和歌山 777 (753) 平成29年10月1日
鳥  取 738 (715) 平成29年10月6日
島  根 740 (718) 平成29年10月1日
岡  山 781 (757) 平成29年10月1日
広  島 818 (793) 平成29年10月1日
山  口 777 (753) 平成29年10月1日
徳  島 740 (716) 平成29年10月5日
香  川 766 (742) 平成29年10月1日
愛  媛 739 (717) 平成29年10月1日
高  知 737 (715) 平成29年10月13日
福  岡 789 (765) 平成29年10月1日
佐  賀 737 (715) 平成29年10月6日
長  崎 737 (715) 平成29年10月6日
熊  本 737 (715) 平成29年10月1日
大  分 737 (715) 平成29年10月1日
宮  崎 737 (714) 平成29年10月6日
鹿児島 737 (715) 平成29年10月1日
沖  縄 737 (714) 平成29年10月1日
全国加重平均額 848 (823)

 

出典 厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧

 

この一覧は、現在は適用されませんが、資料として残しています。

 

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