仕事柄どうしてもブラック企業やブラックバイトの記事やツイートが気になります。
法律違反や法律すれすれで働かせる企業やバイトを、「ブラック企業」や「ブラックバイト」と呼ぶそうです。
特にアルバイトやフリーターで働く大学生や若者は、知識がないためにブラック企業やブラックバイトでの労働条件が当たり前と思っている節があります。
働く側と雇う側とでは、法律上は対等になっていますが、実際は働く側は雇ってもらうという立場だから弱い……、そんなふうに思っている人が多いのではないでしょうか。
立場が弱いと、どうしても無理難題を受け入れざるを得ないこともあります。
高校生や大学生には聞き慣れないかもしれませんが、企業で働く正社員やアルバイト、パートといった人々を「労働者」といいます。
ブラック企業やブラックバイトから身を守るために働くためのルールを知ろう
ブラックバイトやブラック企業に、こき使われて用がなくなったら捨てられる、なんてことにならないためには働くためのルールを知っておく必要があります。
働くためのルールには、労働基準法、最低賃金法、雇用契約法といった法律があります。
これらのうちの基本的なことを知っているだけで、ブラックバイトや企業から身を守ることもあります。
労働基準法なんて大げさなと思う人もいるかもしれませんが、労働基準法は働くための最低基準を定めた法律なので、知っているだけで救われることがあります。
自分が働いている企業やバイトが当たり前だと思っていると、うつ病を発症したり、将来に絶望した末自殺を……なんてことにもなりかねません。
働いているバイトや企業がブラックであることを知っていれば、転職すればいいだけですし、気分的にも楽になります。
労働基準法は、最低基準を定めた労働者を守る法律
みなさんも「労働基準法」という法律があるのを聞いたことがあるのではないでしょうか。
自分が働いているバイトや企業がブラックなのかを知るためにも、労働基準法の基礎的なことを知っておくとよいでしょう。
働く場合の条件を定めたものを労働条件といいます。
労働基準法は、労働条件の最低基準を定めた法律です。
もし、労働基準法を下回る条件で企業と労働者(社員・バイト等)が労働契約を結んだら、労働基準法は強行法規なので無効になります。
無効になるというのがどういうことかというと、たとえ企業と労働者が合意したうえで労働契約を結んだとしても、労働基準法を下回る条件は無効になり、労働基準法の条件まで引き上げられることになります。
ただし、無効になるのは下回っている部分だけであって、それ以外の部分は有効になります。
よくある労働基準法違反
「正社員はサービス残業が当たり前」
正社員は1か月の給料が決まっているので、残業代が出ない……といったことが囁かれていますが、労働基準法には1日8時間、週40時間以内の労働時間が決められています。
たとえ正社員で固定給が決まっていても、残業をすればその時間に応じた賃金と割増賃金が出ることになっています。
「アルバイトには有給休暇がない」
働き出してから半年以上経過して、労働日の8割以上出勤すれば、有給休暇が与えられます。
これはアルバイトやパートであっても同じで、アルバイトやパートにも有給休暇はあります。
有給休暇の条件
①雇い入れ日から6か月継続勤務する
②所定労働日数の8割以上出勤する
与えられる有給休暇の原則は、次のとおりです。
継続勤続年数 | 0.5 | 1.5 | 2.5 | 3.5 | 4.5 | 5.5 | 6.5 |
年次有給休暇 | 10 | 11 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 |
ただし、週の労働時間が30時間未満であり、なおかつ週の勤務日数が4日以下の場合は与えられる有給休暇が減ります。
継続勤務年数 | 0.5年 | 1.5年 | 2.5年 | 3.5年 | 4.5年 | 5.5年 | 6.5以上 |
週4日または年169日から216日までの人 | 7 | 8 | 9 | 10 | 12 | 13 | 15 |
週3日または年121日から168日までの人 | 5 | 6 | 6 | 8 | 9 | 10 | 11 |
週2日または年73日から120日までの人 | 3 | 4 | 4 | 5 | 6 | 6 | 7 |
週1日または年48日から72日までの人 | 1 | 2 | 2 | 2 | 3 | 3 | 3 |
そして、有給休暇は企業は拒むことはできません。
ただ、企業にとっても調整とかがあるので、早めに有給休暇の申請をしてあげると親切です。
労働基準法ではありませんが、「アルバイトやパートは雇用保険、労災保険の対象外」というのもよくある勘違です。
アルバイトやパートであっても、雇用保険が適用されることはあります。
労災保険にいたっては、たとえ1分しか働かなくても対象になります。
時給は都道府県ごとの最低賃金を下回れない
労働者の時給について、都道府県ごとに最低時給を定めたものを「最低賃金」といいます。
たとえ正社員でも、時間当たりに換算すると最低賃金より下回っていたらそれは違法です。
最低賃金の額は、都道府県によって違うので、自分がどこの都道府県に住んでいるのかを知っておくことが大事です。
2019年では都道府県ごとの最低賃金は以下のようになっています。
北海道 | 861 | 令和元年10月3日 |
青 森 | 790 | 令和元年10月4日 |
岩 手 | 790 | 令和元年10月4日 |
宮 城 | 824 | 令和元年10月1日 |
秋 田 | 790 | 令和元年10月3日 |
山 形 | 790 | 令和元年10月1日 |
福 島 | 798 | 令和元年10月1日 |
茨 城 | 849 | 令和元年10月1日 |
栃 木 | 853 | 令和元年10月1日 |
群 馬 | 835 | 令和元年10月6日 |
埼 玉 | 926 | 令和元年10月1日 |
千 葉 | 923 | 令和元年10月1日 |
東 京 | 1,013 | 令和元年10月1日 |
神奈川 | 1,011 | 令和元年10月1日 |
新 潟 | 830 | 令和元年10月6日 |
富 山 | 848 | 令和元年10月1日 |
石 川 | 832 | 令和元年10月2日 |
福 井 | 829 | 令和元年10月4日 |
山 梨 | 837 | 令和元年10月1日 |
長 野 | 848 | 令和元年10月4日 |
岐 阜 | 851 | 令和元年10月1日 |
静 岡 | 885 | 令和元年10月4日 |
愛 知 | 926 | 令和元年10月1日 |
三 重 | 873 | 令和元年10月1日 |
滋 賀 | 866 | 令和元年10月3日 |
京 都 | 909 | 令和元年10月1日 |
大 阪 | 964 | 令和元年10月1日 |
兵 庫 | 899 | 令和元年10月1日 |
奈 良 | 837 | 令和元年10月5日 |
和歌山 | 830 | 令和元年10月1日 |
鳥 取 | 790 | 令和元年10月5日 |
島 根 | 790 | 令和元年10月1日 |
岡 山 | 833 | 令和元年10月2日 |
広 島 | 871 | 令和元年10月1日 |
山 口 | 829 | 令和元年10月5日 |
徳 島 | 793 | 令和元年10月1日 |
香 川 | 818 | 令和元年10月1日 |
愛 媛 | 790 | 令和元年10月1日 |
高 知 | 790 | 令和元年10月5日 |
福 岡 | 841 | 令和元年10月1日 |
佐 賀 | 790 | 令和元年10月4日 |
長 崎 | 790 | 令和元年10月3日 |
熊 本 | 790 | 令和元年10月1日 |
大 分 | 790 | 令和元年10月1日 |
宮 崎 | 790 | 令和元年10月4日 |
鹿児島 | 790 | 令和元年10月3日 |
沖 縄 | 790 | 令和元年10月3日 |
全国加重平均額 | 901 | - |
「厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧」
また、最低賃金は10月1日に更新されるので、そのことを覚えておけば10月に確認しておくだけで済みます。
今回のまとめ
まとめ
●ブラック企業・ブラックバイトから身を守るには労働基準法や最低賃金法がポイント
●労働基準法は、働く場合の最低限のルールを定めた法律
●最低賃金は、時給の最低額を定めたもの
●最低賃金は、都道府県ごとに異なります。
●法律は最低限度のルール、法律違反でなかったとしても、ブラックに該当することがあります。
やりたいことが分からない若者は、専門家を活用して就職を勝ちとりましょう
キャリジョブは、書類審査なし。学歴不問。
やりたい事がわからない。自分には何がむいているのかわからない。学歴がないから、いい仕事に就けない。
そう思い込んでいる若者にやる気と情熱さえあれば自分にとってやりがいが得られる仕事につく為の支援を全力でサポート!
サービスを通して正社員になった利用者の中には、会社の重要なポジションを任されているメンバーもいるので、 入社1~2年で高収入を手にする事も夢ではありません。
学歴がなくても競争社会で生き抜いていく為のノウハウとスキルがキャリジョブで身に付く。